お知らせ・更新情報
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 本年も変わらぬごひいきのほどお願い申し上げます。。



(お知らせ)
 2011年6月、村上法律事務所は青葉区片平から一番町に移転しました。古いカーナビの情報を頼りにして、前の片平の事務所へ向かってしまった方がこれまで数名ほどおられます。くれぐれもご注意を。
 電話・FAX番号に変更はありません。


 案外本気で信じ込まれてしまう小咄
 「村上さんの事務所、どうして今の場所に移転したの?」 「そりゃ、目の前に酒のやまやがあるからですよ」

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事件番号第1号を取った話
 これまでに何らかの形で裁判に関わったことのある方であれば、例えば「仙台地方裁判所 平成29年(ワ)第1234号」などの事件番号を目にしたことがあるかと思います。

 これは、裁判所が受け付けた事件ごとに番号を振っていくもので、かっこ書きの符合については(ワ)なら地方裁判所の第1審の民事訴訟、(わ) なら刑事事件で地裁の公判請求事件を指します。民事事件では片仮名でイロハニ・・・で、刑事事件では平仮名です。
 番号の数字は裁判所の受付日時順に振られていきますので、弁護士が(ワ)第1号とか(ヨ)第1号(ヨは地裁の保全事件)とかの番号を見たりすると、「おっ、正月早々に裁判所に提出ですか。お忙しいことで何よりですなあ(やっかみ半分)」などと思うわけです。

 私なんぞはそこまで急ぎの事件を年末年始に持ち込まれた経験はないので、これまで第1号という番号を取った経験がなかったのですが、つい先日その機会がありました。

 といっても、今年の第1号ではなく、昨年12月。平成28年(よ)第1号という事件番号です。

 さて、(よ)って何の事件だと思いますか?

今月は身柄事件の不起訴3件、民事訴訟の和解1件
 今年も残すところあと僅かとなりました。
 
 今日12月28日は、ある民事訴訟が和解で終わりました。年末になると、訴訟の当事者も年内にケリを付けたいという気持ちが強くなるせいか、和解がまとまりやすくなるというのは良く言われる話です。

 また今月はなんやかんやで刑事事件が立て込んでいたのですが、被疑者が勾留された身柄事件のうち3件が不起訴釈放で終わり、年末年始に急ぎの接見をする案件はなくなりました。助かります。

 弊事務所も明日から年末年始のお休みをいただき、来年1月10日(火)より業務を開始する予定です。

 休みの期間中、もしお急ぎのご相談がありましたらスマホ用アプリ「弁護士トーク」を利用して連絡いただくか、メールなどでお問い合わせ下さい。どこにも出かける予定がないので、喜んで対応させていただきます。
 
 それでは、よいお年をお迎えください。

映画『聖の青春』で話題、村山聖九段の扇子への疑問
 日本将棋連盟のデジタルショップで、間もなく映画が公開されることで話題の村山聖九段の扇子を販売しています。私が見たときには既に売り切れ、残念。
 http://item.rakuten.co.jp/shogi/1516223/

 もちろん今販売されている扇子は故人の直筆ではなく印刷された物ですが、そこに書かれた文字についてふと疑問が生じました。肩書きが「九段」となっているのですが、確か村山先生は現役A級八段のままで亡くなり、その死後に栄誉を称え九段が追贈されたはずではないかと。
 ちなみに、現役棋士が九段まで昇段するには、名人位を1期取る、竜王位を2期取る、八段昇段以降に一定数の勝ち星を積み重ねるなどの高いハードルがあります。

 ※ 将棋連盟の棋士データベース・村山九段のページ http://www.shogi.or.jp/player/pro/180.html

 そうすると、生前にご自身の肩書きについて「九段」とは書かなかったと思うのですが、そうなるとこの扇子に書かれた「九段」の肩書きはいったいどこから?

 すみませんね、どうにも細かいところが気になっちゃって。

将棋棋士のカンニング疑惑、代理人弁護士の「次の一手」は?
 将棋ファンとして最近のニュース、本当に驚きました。
 三浦九段にかかっているカンニング疑惑について、本人が強く否定しており、また不正を示す直接の証拠がないようなので(週刊文春・週刊新潮の記事が出た10月20日現在)、なんともスッキリしません。

 ちなみに私は、中学生のときに「週刊将棋」の次の一手コーナーを通してアマ三段の免状をもらいましたが、それ以降はほとんど指していないので、たぶん今の棋力は初段もないと思います。詰め将棋は3手~5手詰めなら解けるけど、それ以上の手数は頭の中で動かすのが難しくなるレベルです。このように、スポーツ観戦のようにプレーヤーにはならず観戦だけを楽しむファン「観る将」というそうです。

 さて、このニュースの初期の報道では、三浦九段は弁護士に相談する旨のコメントを出しています。
 もしこういう問題で相談を受けた場合(私にそんな機会は絶対ないですが)、弁護士としては何をすべきなのか、この数日間いろいろと考えてみました。

 まずは、不正の疑いをかけられた根拠が何か、出場停止処分を下した日本将棋連盟側の主張の精査、連盟の内部規定の精査から始まると思います。連盟側にはどんな証拠があるのか、処分の決定が適正な手続きによるものか、という点を検討します。

 なお今回の出場停止処分について連盟の説明は、「カンニングをしたから」ではなく、「三浦九段が休場の意向を示しながら期限までに休場届を提出しなかったこと」を直接の理由としている点には注意が必要です。この点でも、言った言わないの事実関係のレベルで争いがあるようです。

 次に、やってないことを証明することはできないですが(悪魔の証明)、潔白であることをうかがわせる間接的な証拠を収集することになるでしょう。
 ここでやはり一番重要なのは、三浦九段の所持・使用するすべてのスマホとPCの解析だと考えます。
 そもそもカンニングの嫌疑について、その手段が「スマホそのものに強豪ソフトが入っていた」のか、「ソフトがPCに入っていて、それをスマホから遠隔操作したのか」すら特定されていないようです。
 そうすると、これが何らかの刑事事件であれば犯行の手段が特定されていない時点で、起訴すら無理筋でしょう。ただし、これは「無罪推定の原則」がはたらく刑事事件での話であり、出場停止処分の有効性を争う民事訴訟では違う判断も十分ありうるところです。

 いずれにせよ、コンピュータの専門家に協力を依頼して、スマホとPCを解析してもらうこと。これに尽きるでしょう(なお通信履歴については民事での開示はかなり困難)。スマホやPCにソフトを消去した痕跡すらなければ、かなりシロ方向への証拠となると思います。さらに言えば公証人にも立ち会ってもらい、その様子について「事実実験公正証書」を作ってもらえば、さらに解析結果の信用性に箔がつくかと思います。

 この検証をしたとしても、「他にも隠しているスマホやPCがあるのではないか」という反論もありそうですが、これについては、やはり「ないことの証明はできない」としか言えません。あえて何かするなら、「提出した以外のスマホに関する通信料の引き落とし履歴が普段使いの銀行通帳にないこと」などを示せば、一応の再反論になりうるでしょうか。まあ、再々反論として「第三者名義のスマホを使ったか、通信料を現金で払ったのでは」ということも言えそうですが (将棋の「三手の読み」はダメでも、こういう主張と反論についての「三手の読み」なら私にもできる)。

 ただし、将棋連盟職員は三浦九段の自宅のPCについて任意提出を受けたが、三浦九段はスマホの提出は拒否したとの報道があります。ひょっとするとスマホに、未だ実戦に投入していないとっておきの新手・研究手順や、10歳以上年下の奥さんとのプライベートな写真が入っている可能性もあるので、不提出だけで直ちに怪しいとは断じることはできません。しかし、提出しないのは惜しいなという思いがします。


 以下、ここまでの報道による連盟側の主張と、考えられる反論を整理してみます。

 「ソフトが示した手と三浦九段の手の一致率が高いこと」が不正の疑いの根拠であれば、他人の棋譜での一致率を検証して、もし「他の人の対局でも一致率が高い場合がある」というデータがあれば三浦九段側に有力な間接証拠になるでしょう。「一致率という数字そのものに、証拠としての価値がない」などと反論していくことになるかと思います。

 「離席した回数・時間が多い」という点も、「それは対戦相手の印象の問題であり、どれだけ正確な数字があるのか」、との反論ができそうに思えます。

 「プロ棋士の視点からして、三浦九段の棋風(戦い方)とは違う手を指している」という連盟側の主張は、これは将棋界ではかなり有力な根拠なのでしょうが、仮に裁判になったとき、裁判官に理解してもらうことが少し難しいように思えます。「現に、多くのプロ棋士もソフトを指し手の研究に利用しており、棋風がソフトに似てくることはあり得る」という反論になるでしょうか。本当にそうなのかは、私の棋力では分かりません。

 「事情聴取でのしどろもどろな受け答え」については、私は「まあ三浦九段ならそういう場ではテンパっちゃうだろうな」という感想を持ちましたが、肝心な読み筋についてつじつまのあう説明ができていたのかがポイントでしょう。


 また、選びうる法的手段としては、竜王戦その他の棋戦に出場できる仮の地位があることの確認を求める保全手続や、得べかりし対局料について損害賠償、名誉毀損として慰謝料などを求める訴訟も考えられるところですが、そうなると三浦九段としては将棋連盟と全面戦争になりかねないところで、風評の悪化によるスポンサーとの関係も心配されるところです。そうすると、仮にシロでもクロでも、訴訟をするという選択はかなり心理的ハードルが高いのではないでしょうか。
 個人的には、連盟ではなくH本八段だけを名誉毀損で訴えると場外乱闘で面白くなると思うのですが、裁判をそそのかすことは職務倫理上できないので…。

 いずれにせよ、一将棋ファンとしてこの騒動の早い解決を願ってやみません。
 代わりに竜王戦に出場する丸山九段がどんな戦いをするか、どれだけ大量の食事を注文するかなど、将棋そのものとメシの話題で盛り上がりたいところです。

妃川螢『これは弁護士の仕事ではありません!』
 弁護士もののライトノベルをネットで見つけたので、ポチッと購入しました。ネットショッピングはほんとに衝動買いを誘うので、気をつけないと本が増えていきます。

 さて今回手にしたタイトルは、妃川螢『これは弁護士の仕事ではありません!』(富士見L文庫)。法律事務所の顧問先のため、勤務弁護士が本来の弁護士業務とは思えない事件に奮闘するという内容でした。

 第1話は、資産家がペットに全財産を譲るという遺言書の話。
 これが無効になることは、弁護士ブログをわざわざ読みに来る酔狂な皆さんなら既にご存知のとおり。ただし主人公の女性弁護士は、負担付遺贈、負担付死因贈与契約、信託などペットに遺産を残す方法について検討を始めます。
 「おお、作者の方はよく取材していらっしゃる」と嬉しくなりましたが、法律が関わってくるのは24頁めまで。それ以降は、女性弁護士は狂言回しの立場に収まり、法律知識の出番はまったくありません。
 まあ、ライトノベルでガチガチの法律論を展開されても普通の読者は困るし、しょうがないか。

 代わりにトラブルを解決していくのは、中国・台湾のお茶に詳しく、動物と話ができるらしい謎の男。 
 全3話ともに動物が事件の鍵となっていて、男が動物の声を読み取りトラブルを解決。最後には事件や関係者にふさわしいお茶をご馳走してハッピーエンドに収まる(これがもし料理なら美味しんぼ山岡のような感じ)、なんともほんわかしたストーリーでした。

 台湾のお茶というと、私は3年ほど前に台北と九份という街を旅行したときに何回かいただきましたが、向こうのお茶は味そのものよりも香りを愛でる印象を受けました。それと、お茶が入るまでのゆっくりとした時間を楽しむものですね。
 日々せわしない生活ですが、いずれまた味わう機会を持ちたいと思います。ありがたいことに、仙台空港は台湾便が毎日飛んでますので。

時限爆弾? 「相続意向確認書」なる文書が届いたら
 最近受けた法律相談で、この事例はぜひ紹介しておいた方がいいと思ったものがあったので、ブログに書いておこうと思います。

 【相談者】 6~70代の男性。
 【相談要旨】 先日、なんとか債権回収という会社から、「相続意向確認書」という書類と回答書が届いたのですが、どうしたらいいでしょう。振り込めサギかもしれないので、放っておいていいですか?


 怪しい郵便物というと、さすが最近の高齢者。まず振り込めサギの可能性を考えてくれました。たしかにそれも相当あるのですが、さて今回は。

 持参していただいた文書を読んでいくと、どうやら相談者の兄の●●さんが亡くなって、その子が相続放棄をし、直系尊属(両親、祖父母など家系図の上の方)はすべて亡くなっているので、兄弟のあなたが相続人になってますよ、ということらしい。
 弊社(実在する債権回収業者の名前でした)は、亡くなったお兄さんに対して約1000万円(正確には細かい金額まで記載)の債権を有しています。つきましては、相続を放棄するのかしないのか、意向をご回答願います、という内容でした。

 相談者に事情を伺うと、
 ・相談者は兄とは何十年と連絡を取り合っておらず、死んだのもこの手紙で知った。結婚して息子が1人いて、その後離婚したはず。先日亡くなったことは確認した。
 ・妹のところにも、同じような郵便が届いたらしいが、妹は不審に思い既に受取拒否をしている。

 さて、相談者にはどのように回答したらいいでしょうか。たまにはクイズにしますか。

 (1) こんな手紙は放っておけ
 (2) 必ず、「相続を放棄します」と回答書に書いて返送しなさい
 (3) そんなことよりも…


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