IDもパスワードも分からない
     少し前に話題になっていた、日弁連が保釈を支援する事業についてネットで調べました。

     日弁連の事業ではなく全国弁護士協同組合(全弁協)が主体で、保釈金を立替える訳ではなく保釈保証書を発行するんですね。全然知らなかった。
     
     「詳しくはご所属の協同組合にお問い合わせください」とあったので、その流れで仙台弁護士協同組合のホームページを見ていたのですが、どうやら組合員専用のページがある模様。
     脱退した覚えはないので、たぶんIDとパスワードがどこかで交付されていたはずですが、さっぱり記憶にありません。

     私が保釈支援の制度を利用することはなさそうです。
    震災ADRが終了へ
     仙台弁護士会の主催する「震災ADR」(訴訟外の紛争解決手続きの手数料半額版)が本年3月末で受付を終了し、4月以降は通常料金での受付けになるとの発表がありました。

     それにしても、「震災ADR」とかいう何だかよく分からない名称じゃなくて、「復興祈念 震災トラブル解決半額キャンペーン!」とか、「必殺仲裁人~裁判で裁けぬ震災トラブルを斬る!」などの名称じゃダメだったんでしょうか?

     ・・・うん、ダメですね。

     ADRと民事調停との主な違いは、(1)必ず弁護士が仲裁人となるので、今後訴訟に移行した場合の判決の見通しについての精度が高くなり、これを踏まえた上での解決策が出やすい、(2)平日の日中に限らず、夜間や土日に開催することもできる、(3)ただし手数料が調停に較べれば高い、という点があり(その他時効の中断効など細かい違いもある)、震災ADRには500件を超える利用があったようです。

     私はついに利用したことはなかったですね。ただし制度に不信感がある訳ではなく、適する事件や利用したいという依頼者がいなかったからです。交渉だけで終わったもの、民事調停にしたもの、もちろん訴訟になったものもありましたが、なぜか震災ADRだけはなかった。巡り合わせでしょうか。
    指先が冷たい
     事務所の中にいるのに指先まで冷えるって、今日はどれだけ寒いんだ。もはや仕事に差し支えるレベル。
     今年の冬は本当に厳しい。
    『2045年問題』
     今年最初に読んだ本がこれでした。
     たまには目先の事件のこととか、弁護士業界の未来とか視野の狭い話を離れ、こういう本も読んでおこうかと思い手に取りました。


    2045年問題 コンピュータが人類を超える日 (廣済堂新書)2045年問題 コンピュータが人類を超える日 (廣済堂新書)
    (2012/12/22)
    松田 卓也

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     そもそも「2045年問題」とは何かというと、驚異的なスピードで進化したコンピュータが、ついに人類の能力を超え、将来どうなるかが人類のアタマでは予想できなくなる時が来る、それが2045年であるという説のことです。

     1950~70年代ころに近未来の社会がどうなるかという予想はたくさんありましたが(昨年11月3日記事参照)、ついに未来がどうなるかの予測すらできなくなるそうです。

     筆者はSF映画の『2001年宇宙の旅』や『マトリックス』の未来世界を例に挙げ、これらは全くの絵空事ではないと説きます。
     生命が生まれたのが30~40億年前、人類が文明を持ち始めたのがわずか1万年前、産業革命は200年前、コンピュータができたのは60年前、インターネットが20年前。進歩のペースは加速度的に間隔が狭まっていき、ついに強い人工知能ができ、知的能力で全人類を上回るコンピュータが誕生する。そう予測する科学者がいるのです。
     ちょっと専門的な部分もあるので私も完全に理解はできていないのですが、大意としてはそういうところ。すぐ先の未来にどんな技術ができてどんな社会になるのか、読みながら思わずのけぞってしまうこと請け合い。 

     ちなみに、コンピュータにより弁護士が失業することも予想されています(171頁以下)。産業革命期、自動織物機械により多くの労働者が職を失い、今後、産業ロボットの導入によってブルーワーカーが職を失い、ついには知的労働者、オフィスワーカーも失業するというのです。

     ディスカバリー(情報開示)制度のあるアメリカでは、膨大な証拠書類を読むために弁護士の人手がかかるという問題がありますが、これをコンピュータに読ませて、事件に関係があるかを判断させ、証拠となりそうなものをピックアップさせ、それを人間の弁護士が読めば、必要な弁護士の数は減ることになります。

     筆者はアメリカの弁護士制度を想定して記述をしているため、普段の事件ではそれほど大量の証拠は扱わない日本の弁護士がどうなるかは書かれていません。
     しかし、私自身、日本の弁護士もいずれ職を失う日が来ることは十分あり得ると思います。

     昨年、コンピュータとプロ棋士が対決した第2回将棋電王戦では、コンピュータ側の3勝1敗1分けで終わり、将棋ファンに衝撃が走りました。
     将棋というゲームは、駒を得することと敵の王将を包囲するスピードとどちらを優先させるか、あるいは攻めと守りとどちらを優先させるかなどのバランス感覚が重要ですので、コンピュータがプロ棋士に勝つことは難しいのではないか。そういった評価が、数年前までは一般的だったと思います。
     しかし、今や将棋界ではコンピュータが人間と互角以上に渡り合っているという現実は否定できません。

     知的労働者の牙城は次々と崩されつつあります。

     この本で、私が一番衝撃を受けたのが最後の章です。

    「メドウズたちが計算したところ、驚くべきことに、人口ははじめの数十年はどんどん増加するのですが、21世紀のなかばにピークとなり、その後、激減するという結果が出ました。(中略)つまり、近代科学文明は崩壊して、再生しないという結論になったのです。」(本書200頁)

     『風の谷のナウシカ』のような、文明崩壊後の世界が来るのでしょうか。
    そんなに血がほしいか!
     昨年あたりからしょっちゅう赤十字血液センターから献血のお願いの電話がかかってくるようになりました。

     都合がつけばなるべく献血に協力はしているのですが(ただし50回を超えると次の表彰が100回になるのでモチベーションは低い。粗品も文字通り粗末な品しかないので悲しい)、献血した2週間後にはまた電話がかかってくるので、つい「他に誰かいないんですか?」と聞いてみました。
     
     「手術される方で白血球の型があう方にお願いしているのですが、該当する方が少なくて・・・」と言われれば返す言葉もありません。しかたない、今度の土曜日にまた協力してきます。

     でも交通費くらいは出すようにしてよ。売血防止のために図書券の配布が中止されてもう15年くらいでしょうか。献血協力者が減少傾向にあるそうですが、見返りなしの善意にすがり続けるだけじゃ未来がないと思いますよ。

     
     それにしても電話が多すぎる。私の白血球はそんなに特殊な型なんでしょうか。
     それとも献血ルームに勤務先を登録していないので、無職で頼みやすいと思われているんでしょうか。
    だからマズいってば
     昨年11月30日にも書いた行政書士さんのサイトより、第2弾。画像のモザイク処理は面倒なのでもうやめました。

    hibenmanga.jpg
    (引用元の表示 http://aialliance.jp/contents/manga/top.html )

     「ご依頼を受けておりまして代わりに私が」とハッキリおっしゃってます。
     まさか、報酬を得る目的がなかった訳はないですよね。

    【しつこいけど参考まで】 弁護士法第72条(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
     弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、異議申立て、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。


     そもそも「役立つ法律マンガ」というところにもツッコみたい。
     こんなワープロ打ちの自筆証書遺言では話にならず検認も登記もできないだろうけど、そんな詐欺があるでしょうか。パソコンで作った遺言書が無効になるなんて今時しろうとでも知っているし、さらにこの「アイアライアンスの藤巻」という漫画内のキャラ(行政書士ご本人ではなく、あくまでフィクション漫画のキャラクターであると信じたい)が初対面の相手に向かって根拠無く「2号」呼ばわりしているところは侮辱もいいとこ。そんな人が交渉の場に出てはいけない。
     「この件を家庭裁判所に申し立て しかるべき法的手段を経て・・・」というセリフもあるけど、遺言の有効性を争うなら地方裁判所(または簡易裁判所)で遺言無効確認等の民事訴訟をすべきでは? この漫画のケースで、家庭裁判所に何を申し立てるつもりだろう? もし検認なら、検認は遺言書の有効性を判断する場ではないですが・・・。

    【平成26年2月16日追記】
     根拠条文とともにより正確な記載をしますと、遺言無効確認請求事件は「家庭に関する事件」(家事事件手続法244条)として家事調停事件の範囲に含まれるため、調停前置の対象である(同法257条1項)。その意味では、藤巻氏の「この件を家庭裁判所に申し立て」という言葉もまったく意味不明ではないが、調停前置は訴訟要件ではないため、家事調停の申立てを経ずに遺言無効確認請求訴訟を起こしても不適法にはならない。むしろ、遺言の有効無効が話し合いで解決する見込みがある例はまれであり、基本的に弁護士であれば調停を経ず訴訟を選択する。本件もそうであろう。


     こんな人には「代理」を頼みたくないという反面教師的な漫画です。三百代言の排除という弁護士法の趣旨を改めて考えさせられました。

     私はブログのネタにするだけでそれ以上の行動に移るつもりはありませんが、弁護士の中にはこういう非弁行為に敏感で行動に移す人も当然いますから、「このような活動をしています」という趣旨で漫画を載せ続けることにはリスクがあります。依頼する側も、弁護士法違反と知って依頼した場合には共犯としての責任が生じる可能性だってゼロではないでしょう。

     読めば読むほどいろいろ目につく興味深いサイトなので、状況が変わっていなければ(かつ同業者の評判が良ければ)来月あたり第3弾に続くかも。
    みやぎ若手弁護士の会
     新年明けましておめでとうございます。

     さて、今月21日(火)、私も一枚噛ませてもらっているプロジェクトがいよいよ日の目を見ることになります。

     それがこちら、みやぎ若手弁護士の会による市民向け法律講座第1弾です。

     詳しくはリンク先の会のブログに譲りますが(まあブログも私がほとんど構成を担当しているのですが)、1月21日(火)19:00から、泉パークタウンタピオ内の「タピオ大学」の1コマとして、仙台弁護士会の若手有志が市民向けに楽しく法律を学べる講義をやります。
     第1回のテーマは「残業代」ということで、サービス残業とか、残業代の不払いなどの問題でピンと来た方はぜひ足をお運び願います。某行列のできるなんちゃらというテレビ番組は今やすっかり芸能人のトーク番組と化していますが、こちらは複数の弁護士が様々な切り口で法律相談に回答していくという、まさに法律相談所というべき内容に仕上げております。
     
     予約不要、入場無料ですのでお気軽にお越しください。
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