弁護人は示談交渉の場をどうすべきか
     きのう29日、仙台弁護士会の刑事弁護委員会が主催する情状弁護に関する研修会に参加してきました。

     テーマの一つに、示談交渉のために被害者の自宅などに行ってもよいかというものがありました。
     この点パネリストの方々の見解では、原則として自分の事務所に呼びつけることはしない、身の安全を図るため先方が指定した場所に行くことには消極、事案に応じてファミレスなど第三者のいるオープンな場所で会って話す、というものでした。

     これについては私も同意見で、被害者の自宅や指定された場所では、弁護人が(加害者ではないのに)糾弾されて話が一向に進まない可能性があり、また被害者が必ず正義の立場や常識人とも限らないため、中立の場所で会うようにしています。

     ただ、原則には例外がつきもので、どうしても先方の指定する場所に行かざるを得なかった経験があります。

     示談が成立すれば起訴、成立しなければ不起訴がほぼ間違いない事件で、検察官が決裁する日が月曜日。前の週木曜の時点で電話で被害者と連絡がついて、後は示談書に判子を押してもらい引換えに示談金を渡せばOKという段階まで話が進んでいる状況でした。
     ところが、被害者が金曜から旅行に出かけ、日曜の午後に仙台に戻ってくるとのことで、「日曜の夕方に勤務先に来てほしい」と言われやむなく指定された場所に行きました。

     その場所は仙台市青葉区の、晩翠通りの「ドン・キホーテ」の近くのビルの一室。
     仙台にお住まいの方には、どんな感じの場所かはあえて説明する必要がないかと思います。

     その事務所に行ったところ、どうやら特殊な人材派遣の事務所のようで(一度も利用したことはないが、おねえさんをデリバリーしてくれるらしい)、壁には料金表(嫁さんに頼んだら離婚されそうな行為がズラズラと・・・)、ハンガーにはいろんなコスプレ衣装と、目のやり場に困るような事務所でした。

     被害者の方と示談について話を進める間も、奥の方では電話対応の男性が「クリームちゃん(仮称)は今日お休みなんですよ、申し訳ありません。その代わり似たようなタイプでAちゃんとか・・・」などと話しており、深刻な話をしているのに笑いをこらえるのが大変でした。なんだよクリームちゃんって。

     やっぱり相手が指定する場所に行くには気をつけないといけませんね。
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