去る9月12日に東京まで出かけ、第15回グリーフケア・アドバイザー2級認定講座を受講してきました。
この「グリーフケア」という言葉、あまり耳慣れないかと思います。
グリーフ(悲嘆)とは、愛着のある重要な対象を喪失したときに、心身に現れる反応のことをいいます。大事な家族を亡くした後、ふとした瞬間に思い出して涙が出たり、周囲からの疎外感を感じたり、うつ状態になったりすることは見聞きされたことがあるかと思います。
死別を経験した人は誰しもが悲嘆を消化して立ち直りをしていくのですが、それは大変な心身の消耗を要する作業になります。そこに援助の手を差し伸べようというのが、このグリーフケアという考えになります。
この講座を受講してみようと思ったきっかけは、やはり昨年に祖母を亡くしたことが大きかったかと思います。震災の前日に気仙沼にいた話や、それを期に相続問題に主に取り組んでみようと思った話は前にもこのブログで書きましたが、「相続カウンセラー」「終活カウンセラー」などの民間資格を受講したり、FPの勉強をしたりしながら、何か物足りなさを感じていました。
この物足りなさの手がかりが、「心」に関するものだろうということは薄々感づいていました。
一昨年から、一般社団法人あんしん生活工房さんが主催するセミナーで講師の一人を務めさせていただいていたのですが、その時に他の講師である渡邉義之先生(顧客満足度が高いことで評判の行政書士)の話がとても印象的でした。それは、相続問題に取り組むに当たって重要な3要素である「想・公・手(心情への配慮・法律知識・実務の運用や手段)」という話で、知識だけではない、心についての何かが必要なのだろうという漠然とした考えを持っていたところです。
その後、終活関連で知り合った方が「グリーフケア・アドバイザー」という肩書きを有しているのを見て、それ何ですか?と聞いたところからグリーフケアという概念を知ることとなりました。
興味を持って調べているうちに、実に単純なことなのですが、目から鱗が落ちる発見がありました。
ああそうか、相続の事件の相談者は、みんな「遺族」なんだ、と。
大事な家族を亡くして心が大変なのに、さらに相続の問題で苦しんでいるんだと。
なぜそのような単純なことにこれまで思い至らなかったのか。
もちろん、弁護士が他人の人生まで背負ってしまってはパンクするので、依頼者への同情や共感には線引きをしなくてはならないという考えは当然ですし、法律家である以上、どんな生の事案も要点を拾い出し抽象化して、法律要件に照らして考える作業をしなくてはならないのも当たり前のこと。
しかし、自分はあまりに要点のみにこだわりすぎて、機械的な対応しかしていなかったのではないか。
そのような思いから、これは勉強する価値があると思い、受講することを決めました。
講座の様子などは、また後日。
この「グリーフケア」という言葉、あまり耳慣れないかと思います。
グリーフ(悲嘆)とは、愛着のある重要な対象を喪失したときに、心身に現れる反応のことをいいます。大事な家族を亡くした後、ふとした瞬間に思い出して涙が出たり、周囲からの疎外感を感じたり、うつ状態になったりすることは見聞きされたことがあるかと思います。
死別を経験した人は誰しもが悲嘆を消化して立ち直りをしていくのですが、それは大変な心身の消耗を要する作業になります。そこに援助の手を差し伸べようというのが、このグリーフケアという考えになります。
この講座を受講してみようと思ったきっかけは、やはり昨年に祖母を亡くしたことが大きかったかと思います。震災の前日に気仙沼にいた話や、それを期に相続問題に主に取り組んでみようと思った話は前にもこのブログで書きましたが、「相続カウンセラー」「終活カウンセラー」などの民間資格を受講したり、FPの勉強をしたりしながら、何か物足りなさを感じていました。
この物足りなさの手がかりが、「心」に関するものだろうということは薄々感づいていました。
一昨年から、一般社団法人あんしん生活工房さんが主催するセミナーで講師の一人を務めさせていただいていたのですが、その時に他の講師である渡邉義之先生(顧客満足度が高いことで評判の行政書士)の話がとても印象的でした。それは、相続問題に取り組むに当たって重要な3要素である「想・公・手(心情への配慮・法律知識・実務の運用や手段)」という話で、知識だけではない、心についての何かが必要なのだろうという漠然とした考えを持っていたところです。
その後、終活関連で知り合った方が「グリーフケア・アドバイザー」という肩書きを有しているのを見て、それ何ですか?と聞いたところからグリーフケアという概念を知ることとなりました。
興味を持って調べているうちに、実に単純なことなのですが、目から鱗が落ちる発見がありました。
ああそうか、相続の事件の相談者は、みんな「遺族」なんだ、と。
大事な家族を亡くして心が大変なのに、さらに相続の問題で苦しんでいるんだと。
なぜそのような単純なことにこれまで思い至らなかったのか。
もちろん、弁護士が他人の人生まで背負ってしまってはパンクするので、依頼者への同情や共感には線引きをしなくてはならないという考えは当然ですし、法律家である以上、どんな生の事案も要点を拾い出し抽象化して、法律要件に照らして考える作業をしなくてはならないのも当たり前のこと。
しかし、自分はあまりに要点のみにこだわりすぎて、機械的な対応しかしていなかったのではないか。
そのような思いから、これは勉強する価値があると思い、受講することを決めました。
講座の様子などは、また後日。
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